子どもの才能を伸ばす方法教えます!(小学生くらい~)
今回は、子どもの才能を見つけたい、子どもの才能を伸ばしたい、そんな方に向けて才能とは何か、才能を見つけて伸ばすにはどうしていけば良いのかについて解説していきます。
お子さんのいる方は『子どもの才能』について一度は考えたことがありますよね。
と言うか、この記事を読んでくださっている方は、子育ての意識が高く、日ごろから子育てについて真剣に考えている方が多いと思いますので、お子さんをよく観察しているのだと思います。
でも、子どもを見ていても、何が才能なのか良いかよく分からないわ。
才能は見つけてあげなければ伸ばしようがありませんし、才能を伸ばす機会がなければ才能を眠らせたまま終わってしまうなんてことにもなりかねません。
そこで、今日はお子さんの才能の見つけ方と、お子さんの才能を伸ばす上でこれだけはやった方が良いということを厳選してお伝えします。
ちなみに、今日お伝えするコンテンツはこちらです。
子どもの才能の見つけ方、才能の育て方が満載ね!
きっとお役に立てる内容だと思いますよ!
早速行ってみましょう!
才能を見つける
才能を伸ばそうと思っても、何が才能なのか分からなければ伸ばしようがありません
まずは子どもの才能を見つけてあげることが必要よね。
一般的によく言われているのは、才能はお子さんの日常生活を観察することで見つけることができるというものです。
観察するのは分かるけど、何を観察したらいいの?
観察のポイントは2つあります。
1つは、お子さんが好きなこと。もう1つはお子さんが嫌なことです。
ポイント1:お子さんが好きなことを見つける
お子さんが好きなことが才能になるという話は、分かりやすいんじゃないでしょうか。
例えば、オタクと呼ばれる方達がいますが、こういう方達は特定の分野にめちゃくちゃ詳しかったりしますよね。
オタクの方達は才能があるって言いたいの?
オタクと呼ばれる方達も、最初からオタクであったわけではありません。
最初は、単にアニメが好きだっただけとか、友達の付き添いで鉄道写真を撮りに行ってみた・・・みたいな感じだったはずです。
それが、いつしか本気で好きになってしまい、気づいたら相当詳しくなっていて評論家になれるくらいの知識や技能を身につけた方達をオタクと言うんです。
この知識や技能は立派な才能です。
好きなことを続けたことで身につけた才能というわけね。
そうですね。そして、それはお子さんに関しても同じことが言えます。
好きなことは続けやすいですし、もっと知りたい、もっと出来るようになりたいという欲求もでてきますので、その分野については他の人よりレベルの高い領域にまで到達する可能性が非常に高くなります。
つまり、それが才能になるというわけです。
これが『お子さんが好きなことを見つける』という視点です。
ポイント2:お子さんが嫌なことを見つける
え!?子どもが嫌だと思うことが才能になるの?と思った方もいるかもしれません。
実は、その通りで、お子さんが嫌だと思うことはお子さんの才能にはなりません。
ですが、お子さんが嫌だと思うこと見つけることで、好きなことを見つける手助けになることがあります。
どういうこと?
視点を変えれば才能が見えてくるということです。
先ほどの、好きなことを見つけるという視点は、お子さんの良いところを見つけようとする視点ですよね。
ということは、親から子どもを見たときに『好きなことがどれなのかよく分からない』ということがあり得ます。
例えば、読書と旅行のどっちが好きかと私に聞かれても、どっちも好きなので、決められません。
確かに両方とも好きだと、どちらかを選ぶのは難しいわよね。
ところが、嫌いなものを見つけるという視点は、お子さんの良くないところを見つけようとする視点です。
つまり、お子さんが嫌なことを見つけて、その部分をお子さんから差し引いてしまうと、嫌ではないものと好きなものが残ることになります。
つまり、先ほどの読書と旅行の例を引っ張り出すと、読書と旅行のどっちが好きとかいうことではなくて、そもそもどちらも好きであることが分かるみたいな感じです。
子どもが嫌いなものを削って、才能になりそうなものを残すという考え方ね。
そうですね。好きなことが分からなければ、こういう探し方もあるということです。
この視点でお子さんを見ると、『嫌ではないもの、好きなもの』が残りますので、その中にお子さんの才能が隠れていると考えることができるということです。
これが『お子さんの嫌なことを見つける』という視点です。
才能を育てる方法
お子さんの好きなことが見つかったら、いよいよそれを伸ばしてあげることで才能になります。
そうは言っても、プロ野球選手やプロサッカー選手を見ると、『才能が違いすぎる』と思う方もいると思います。
プロ選手のお子さんがプロになったりすると、『プロ選手の遺伝子は優秀だなぁ』って思うわよね。
実は、私もその1人でした・・・ところが、実はそれ誤りだったんです。
そうなの!?
いきなり最初に結論から言ってしまいますが、才能は育てるものだったんです。
才能に関する研究
フロリダ州立大学のアンダース・エリクソン教授が行ったプロフェッショナルに関する研究によると、生まれながらの天才は存在しない、IQは関係ないということが分かったというんです。
そして、超一流、一流、二流、三流を分けるのは、生まれ持っての才能ではなくて『練習時間と練習の質だけ』なんだと言っています。
これ、思い当たる節ありませんか?
私が思い出すのは、卓球で有名な福原愛さんです。幼少期から親に卓球の教育を施され、泣きながら練習していた姿をテレビでご覧になった方もいるのではないかと思います。
ちょっと待って!あれだけ活躍した福原さんは普通の人だったってこと?
エリクソン教授の研究によるとそうなります。でも、やっぱり福原さんは才能があったんです。
どういうこと?
実は、質の高い練習を長期間続けると、あるものが変化するとエリクソン教授は言っています。
何が変化するのかと言うと、それは脳です。
エリクソン教授は、MRIを使って調査した結果、練習を続けるとそれに適応できるように脳が変化していることが分かったというんです。
そして、身長や骨格などの身体的な特徴以外には、『これをもっているから才能がある』というような遺伝的な要素も見当たらなかったということです。
福原さんの才能は、小さい時から質の高い練習を長期間続けたことで、作り上げられたということなのね。
この研究結果を知って私が思うのは、『質の高い練習』が一番大切だということです。
例えば、野球経験もない知識のない人に野球を教えてもらって1万時間練習を重ねたとしても、上手くなるような気はしないですよね。
でも、元大リーガーのイチロー選手に野球を教えてもらったら、短い時間でもすごく上手くなるような気がしませんか。
もし、子どものころからイチロー選手が付きっきりでコーチしてくれることがあったら、プロ野球選手も夢ではないって思いますよね。
言いたいことは分かるけど・・・
いつもイチロー選手みたいな人が近くにいるとは限らないわよね。
そうですね。
でも、イチロー選手がいなくても質の高い練習をする方法があるんです。
才能を伸ばす質の高い練習方法
先に答えを言ってしまいます。
才能を伸ばす質の高い練習方法とは次の4つが揃っている練習のことを言います。
- 具体的な目標がある
- 集中して行う
- フィードバックをする
- 少しだけ無理をする
これは、限界的練習法と言われるもので、スポーツ心理学の世界でも実際に用いられている方法なんです。
順番に解説していきますね。
限界的練習法1:具体的な目標
まずは目標を立てることが大切です。
そりゃそうよね。目標を立てることが大切だってことくらい分かるわよ。
ですよね。でも、実はこの目標の立て方を間違ってしまう場合があるんです。
そうなの?
具体的に例をあげるとすると、『プロ野球選手になりたい』みたいな目標です。
私もやってしまいがちで、一見するとちゃんと目標を立てているかのように思えてしまうんですが、実はこの目標の立て方はNGです。
プロ野球選手になりたいという目標には、全く具体性がないからです。プロ野球選手になるためには、プロレベルの身体能力や動体視力、バットコントロールなどが求められます。
つまり、ただプロ野球選手になりたいという目標だけでは、自分の課題が全く見えてこないために、練習も漠然としたものになってしまうということです。
確かに課題が見えないと具体的に何を伸ばしたら良いか分からないわね。
理想的な目標とは、例えば『マリナーズにいたときのイチロー選手になりたい』というようなものです。
こういう目標を立てると、マリナーズにいたときのイチロー選手の『身体能力』『バットコントロール』『投球フォーム』などを研究します。すると、現在の自分と当時のイチロー選手との間にギャップがあることに気づくことができます。
例えば、イチロー選手の遠投記録に130mというものがあります。私が小学生の時の遠投記録は41mですので、小学生の時の私がイチロー選手になるためには、89mを埋めていかなければならないことが分かるといった感じです。
そして、遠投で130mを投げられるようになれば、目標達成となります。
こんな感じで、自分とイチロー選手のギャップが完全に埋まった時、イチロー選手と同じ力をもったプロ野球選手になれるというわけです。
自分の実力と目標までの距離を正確に理解する事が大切というわけです。
限界的練習法2:集中して行う
集中力がいかに大切かが分かる興味深い実証実験があります。
その実験とは東京大学の池谷教授が実施した『勉強時間による学習の定着・集中力による実証実験』です。
この実験では、中学1年生の生徒29名を事前テストの結果に基づいて、学力が均等になるようにグループ分けを行います。
そして、『60分学習グループ』10人、『45分学習グループ』10人、『15分×3回(合計45分。間に7.5分の休憩を2回はさむ)グループ』9人に分けて、習っていない英単語を覚えてもらうというものです。
そして、この実証実験の結果、『15分×3回グループ』が15分も学習時間の長い『60分学習グループ』にテストの点数で勝ってしまったんです。
勉強時間の短いグループが勝ったんだ!
15分×3回グループが勝った理由は、こまめに休憩を取ったことによる集中力の持続にあるのではないかと池谷教授は言うんだよ。
つまり、高いレベルで集中することは、質の高い練習に必要不可欠だということなんです。
集中力って大事なのね。
エリクソン教授も集中力が切れたら止めた方が良いって言ってるくらいだからね。
限界的練習法3:フィードバックする
才能を伸ばすためには、指導者からのフィードバックも欠かせません。
この指導者というのは、目標と自分のギャップの差を埋めてくれる人のことを言います。
誤解を恐れずに言うなら、この指導者は素人でも良いんだよ。
例えば、イチロー選手のバッティングフォームを身につけたいと考えたとします。
このときフィードバックを頼むのは、イチロー選手のフォームを徹底的に研究した人でも良いということです。
つまり、目指すところがイチロー選手のフォームなら、イチロー選手のフォームと自分のフォームを比較して、違うところを的確に教えてくれる人で良いというわけです。
きちんとギャップを埋めてくれる人から指導を受けることが大切なのね。
限界的練習法4:少しだけ無理をする
練習を繰り返していると、脳が学習するので出来ることがだんだん増えていきます。
また身体を鍛えているのだとすれば、身体能力もだんだん上がっていきます。
こんな時、同じ練習を繰り返していたらどうでしょう。
身体に技術を覚え込ませるという点では良いですが、成長ということから考えれば同じ練習をしていても高いレベルにたどり着くことはできません。
例えば、30kgのダンベルを上げる練習を続けても、50kgのダンベルは上げられるようにはならないとうことです。
30kgのダンベルが上げられるようになったら35kgを上げる練習、35kgのダンベルを上げられるようになったら40kgを上げる練習というように上のレベルに行くための練習が必要になります。
少しずつ負荷を上げていく必要があるのね。
これを続けていくと、最終的には50kgのダンベルも上げられるようになるわけです。
つまり、少しだけ無理をすることが成長には欠かせないということです。
才能を伸ばす関わり方
才能を伸ばすには親の関わり方も大切です。
例えば、先ほど、才能を伸ばす質の高い練習法について紹介をさせていただきましたが、この練習法を大人が子どもに無理やり押しつけたとしたらどうでしょう。
練習を押し付けられたら・・・嫌な気分になるわね。
そうなんです。そして、嫌な気分で練習しても練習効果は上がりません。
つまり、一見すると質の高い練習をしているようには見えますが、子ども本人が上達することを望んでいないので、成長しないとか、成長していても成長スピードが遅いということが起こることになります。
では、どうしたら良いのかということになりますが、結論を言えば『子どもが自分から上達したい』と思うように親が子どもに関わるということが必要ということです。
そして、その関わり方とは、好奇心を伸ばす関わり方と、褒めるという関わり方です。
好奇心を伸ばす関わり方
好奇心は、子どもの探求心の現れです。つまり、もっと知りたい、もっとできるようになりたいという成長の意欲が形になったものが好奇心です。
才能を伸ばすためには本人の意欲がとても重要な要素になるため、好奇心があるということはとても大切なことです。
好きなことは上達も早いということね。
好奇心の伸ばし方については、過去記事にありますのでリンクを貼っておきます。詳しくは、そちらをご覧ください。
褒めるという関わり方
好奇心が土台となって質の高い練習をしたとしても、質の高い練習を長期間続けることができなければ才能を伸ばすことはできません。
これは、子どもだけではなく大人にも言えることではありますが、長期間、高いモチベーションを維持し続けることは困難です。
つまり、高いモチベーションを保ち続けるための方法が必要と言うことになります。
その方法が、褒めるという関わり方です。
褒められれば、誰でも嬉しくなるわね。
褒められると嬉しくなるから、モチベーションは維持できますよね。
でも、この褒めるという関わり方には注意点が1つだけあります。
それは、練習していることそのものを褒めてはいけないということです。
練習していることを褒めてしまうと、才能を伸ばすための練習が、いつしか褒められるためにやっている練習に変わってしまいます。
つまり、練習していることを褒めていると、『とりあえず形だけでも練習しておけば良いか』となってしまう可能性があるため、才能を伸ばす練習にならなくなってしまう場合があるということです。
ですので、褒める時は才能に関する部分、野球の例で言えば、『スイングの鋭さが増してきた』とか『ボールにキレが出てきた』というようなところを褒めることが大切です。
まとめ
最後に今日の記事をまとめていきます。
才能は、子どもの好奇心からつくられます。
好奇心から生まれた才能は、質の高い練習を長期間続けることで育てることができます。
質の高い練習とは、具体的な目標がある、集中して行う、フィードバックをする、少しだけ無理をするの4つの要素が揃っている練習のことでしたね。
また、親が子どもの才能が伸びるような関わりをすることも重要です。
才能が伸びる関わり方とは、好奇心を伸ばし、できたところを褒めていく関わり方となります。
今回の話は、子どもに限らず大人にも使えそうね。
そうですね。大人の方でも使える内容になっていますので、ご自身の才能を伸ばす参考にもなりますね。